「休職中だけど、このまま復職するより転職したい」
「休職中に転職活動していることを、今の会社に言わないとダメ?」
「転職先には、休職中だと正直に伝えるべき?」
休職中に転職を考え始めると、求人探しや面接以上に悩みやすいのが、「休職中であることを誰に・いつ・どこまで伝えるのか」という問題です。
結論からいうと、今の会社と転職先では考え方を分ける必要があります。
- 今の会社:転職活動を始めただけで、必ず報告しなければならないとは限らない
- 転職先:履歴書へ必ず「休職中」と書かなければならないと一律にはいえない
- 面接:現在の勤務状況を聞かれた場合は、事実と異なる回答をしない
- 休職理由:必要以上に詳しく説明するのではなく、現在働ける状態かを整理して伝える
- 傷病手当金:転職活動と実際に働き始めることは分けて考える
つまり、「休職中なら全部話さなければならない」「黙っていれば絶対に大丈夫」のどちらかに決めつけるのはおすすめできません。
この記事では、休職中に転職活動をするときの注意点について、今の会社への報告、転職先への伝え方、バレる可能性、面接での回答例、傷病手当金との関係まで順番に解説します。
- 結論|休職中の転職活動は「今の会社」と「転職先」を分けて考える
- 休職中に転職活動してもいい?
- 今の会社に「転職活動しています」と伝える必要はある?
- 転職先には「休職中」と伝えるべき?
- 休職中であることはいつ伝える?
- 休職理由はどこまで転職先に話す?
- 休職中の転職活動はバレる?5つの経路を整理
- 休職中であることを隠したら内定取消になる?
- 休職中の転職面接ではどう伝える?OK例・NG例
- 休職中の転職活動でよくある失敗
- 傷病手当金を受けながら転職活動しても大丈夫?
- 休職から復職せず、そのまま退職して転職できる?
- 休職中の転職活動を進める5ステップ
- 休職中の転職活動についてよくある質問
- まとめ|休職中の転職活動は「誰に・いつ・どこまで伝えるか」が重要
結論|休職中の転職活動は「今の会社」と「転職先」を分けて考える
まず、休職中の転職活動について重要なポイントを整理しておきましょう。
| 相手・場面 | 基本的な考え方 |
|---|---|
| 今の会社 | 転職活動を始めただけで必ず報告が必要とは限らない。ただし就業規則・休職規程は確認する |
| 転職先 | 履歴書へ必ず休職中と記載しなければならないと一律にはいえない |
| 面接 | 現在の勤務状況を質問された場合は、事実に沿って回答する |
| 休職理由 | 必要以上に詳しく話さず、現在の状態や就業可能時期を中心に整理する |
| 内定後 | 現在の会社の退職日と転職先の入社日を調整する |
特に重要なのは、「自分からすべて話さないこと」と「質問されたことに対して事実と違う回答をすること」は別だという点です。
休職していることをどの段階で伝えるかは状況によって異なりますが、聞かれた内容に対して事実とは違う説明をしてしまうと、あとで説明との食い違いが生じる可能性があります。
休職中に転職活動してもいい?
そもそも、「休職しているのに転職活動をして大丈夫なの?」と不安になる方もいるでしょう。
休職中であることだけを理由に、転職活動そのものが全国一律で禁止されているわけではありません。
求人を探したり、応募書類を作成したり、面接を受けたりすることと、実際に他社で働き始めることは別に考える必要があります。
まず会社の就業規則・休職規程を確認する
休職制度は会社ごとに内容が異なります。
そのため、転職活動を始める前に、現在の会社から渡されている書類や就業規則を確認しておきましょう。
特に確認しておきたいのは、次の項目です。
- 休職期間がいつまでなのか
- 休職中の活動に制限があるか
- 会社への定期的な報告義務があるか
- 副業・兼業について決まりがあるか
- 復職するときに必要な手続き
- 退職する場合の申し出期限
転職活動そのものに問題がなくても、会社独自の休職ルールが定められている可能性はあります。
「休職中なら自由に何をしてもいい」と考えるのではなく、まず現在の会社のルールを確認しておくことが大切です。
転職活動と「別の会社で働くこと」は違う
ここは混同しないよう注意しましょう。
転職サイトを見る、求人へ応募する、面接を受けるといった転職活動と、現在の会社へ在籍したまま別の会社で実際に就労を開始することは同じではありません。
在籍中に別の会社で働く場合は、副業・兼業など別のルールが関係する可能性があります。
そのため、「転職活動をするだけなのか」「すでに他社で働こうとしているのか」は分けて考えましょう。
療養中の場合は転職を急ぎすぎない
体調不良を理由に休職している場合は、転職活動そのものが負担になる可能性もあります。
求人探し、応募書類の作成、企業研究、面接などは、思っている以上に体力や気力を使います。
「今の会社へ戻りたくない」という気持ちだけで転職を急ぐのではなく、新しい会社で継続して働ける状態なのかも考えながら進めることが大切です。
今の会社に「転職活動しています」と伝える必要はある?
休職中に転職活動を始めると、まず気になるのが現在の会社への報告です。
結論として、求人を見る、応募する、面接を受けるといった転職活動を始めただけで、必ず現在の会社へ「転職活動しています」と報告しなければならないとは限りません。
ただし、会社独自の休職規程や就業規則がある場合は、その内容を確認する必要があります。
「転職活動開始」と「退職意思」は分けて考える
まだ求人を探している段階では、転職するか復職するか決まっていないこともあるでしょう。
転職活動を始めたことと、現在の会社を辞めることは別です。
そのため、まだ転職するかどうかも決まっていない段階で、現在の会社へ不用意に「転職します」と伝える必要性は高くないケースもあります。
一方、選考が進み、内定を受けるなどして退職する意思が固まったのであれば、現在の会社との退職手続きを進める必要があります。
内定後に「退職日は自分で決めていい?会社と相談が必要?」と迷った方は、退職日の決め方を以下の記事で詳しく解説しています。
その段階では、
- 退職意思を伝える
- 退職日を決める
- 必要な書類を確認する
- 会社から借りている物を返却する
- 転職先の入社日を調整する
といった手続きを進めていきましょう。
転職先が決まり、「これから会社をどう辞めればいい?」と迷っている方は、退職までの流れを以下の記事でまとめています。
転職先には「休職中」と伝えるべき?
休職中の転職活動で、もっとも悩みやすいのがこの問題です。
「休職中と言ったら選考で不利になるのでは?」
「何も聞かれなかったら黙っていていい?」
「履歴書に休職中と書かなければいけない?」
と不安になる方もいるでしょう。
履歴書に必ず「休職中」と書かなければならないとは限らない
履歴書には一般的に勤務先や在籍期間などを記載します。
その一方で、休職期間について、すべてのケースで必ず「休職中」と履歴書へ記載しなければならないと一律に考える必要はありません。
ただし、応募先から現在の勤務状況や休職について明確に質問された場合は、事実に沿って回答することが重要です。
「在籍中」と「通常勤務中」は同じではない
休職中でも会社との雇用関係が続いているのであれば、「現在も会社に在籍している」という説明自体は不自然ではありません。
しかし、面接で、
「現在も通常どおり勤務されていますか?」
と聞かれたときに、実際には休職中であるにもかかわらず、
「はい。現在も通常どおり勤務しています」
と答えれば、実際の状況とは異なる説明になります。
この場合は、たとえば次のように事実に沿って簡潔に伝える方法があります。
「現在も会社には在籍していますが、現在は休職中です。」
重要なのは、休職していることを必要以上に詳しく話すことではなく、質問された内容へ正確に答えることです。
聞かれていないことを全部説明する必要があるとは限らない
休職しているからといって、応募書類や面接ですべての事情を自分から細かく説明しなければならないとは限りません。
休職理由が体調面や家庭事情などプライベートな内容である場合、必要以上に詳しい事情まで広げる必要性は高くありません。
転職先が確認したいのは、過去の事情そのものだけではなく、
- 現在は働ける状態なのか
- いつから勤務できるのか
- 入社後に継続して働ける見込みがあるか
- 勤務条件について調整が必要なのか
といった点です。
休職した経緯を長々と説明するのではなく、現在の状態を中心に整理しておきましょう。
休職中であることはいつ伝える?
休職中であることを転職先へ伝えるとしても、
「応募するとき?」
「面接?」
「内定が出てから?」
と迷うところでしょう。
伝えるタイミングに一律の正解があるわけではありません。
応募先から何を聞かれているのか、現在の状態や入社可能時期に影響があるのかによって考えます。
応募時に伝えるケース
応募フォームなどに現在の勤務状況を確認する項目がある場合は、質問内容に沿って回答しましょう。
ただし、応募書類の段階で休職に至った経緯や病状などを長々と説明する必要があるとは限りません。
面接で聞かれた場合
面接で現在の就業状況を聞かれた場合は、現在休職中であることを含めて簡潔に説明します。
その際は、次の順番で整理すると伝えやすくなります。
- 現在の在籍状況
- 休職中であること
- 必要な範囲での休職理由
- 現在の状態
- 転職を考えた理由
- 入社可能時期
入社時期に影響するなら内定前に整理しておく
現在も療養中で勤務開始時期に制約がある場合や、勤務条件に調整が必要な場合は、内定後まで何も整理しないまま進めると、入社日を決める段階で困る可能性があります。
たとえば、
- 勤務時間に制限がある
- 夜勤が難しい
- 継続的な通院が必要
- 入社可能日が限られている
など、実際の勤務条件に関係する事情がある場合は、入社後のミスマッチを防ぐためにも整理しておきましょう。
休職理由はどこまで転職先に話す?
休職中であることを伝えたあとに悩みやすいのが、休職理由をどこまで説明するかです。
大切なのは、「全部話すか、何も話さないか」の二択にしないことです。
病名や症状を必要以上に詳しく話す必要があるとは限らない
休職理由が体調面であっても、自分から病名や過去の症状をすべて詳細に説明しなければならないとは限りません。
むしろ面接で重要になるのは、現在の状態です。
たとえば、すでに状態が落ち着いているのであれば、
「現在は状態も落ち着いており、勤務開始に向けて必要な準備を進めています。」
など、現在の状況を中心に説明する方法があります。
家庭事情や介護が理由の場合
家庭事情や介護などが理由で休職している場合も、家庭内の事情をすべて細かく説明する必要はありません。
ただし、転職後の勤務時間や勤務日などに影響する条件がある場合は、その部分を整理しておいた方がよいでしょう。
メンタル不調など体調面が理由の場合
体調面を理由に休職している場合、面接で過去のつらかった経験を最初から最後まで話そうとすると、説明が長くなりがちです。
休職した理由と現在の状態を分けて考えましょう。
特に、前職への不満だけを強く伝えるのはおすすめできません。
| 避けたい説明 | 伝え方の例 |
|---|---|
| 「上司が最悪だったので休職しました」 | 「現在の働き方を見直し、今後は経験を生かせる環境で働きたいと考え、転職活動を始めました」 |
| 「会社が嫌すぎて戻りたくありません」 | 「今後のキャリアを考えた結果、新しい環境で経験を生かしたいと考えています」 |
| 過去の経緯だけを長く説明する | 現在の状態・転職理由・入社後の働き方を中心に説明する |
過去の出来事だけで話を終わらせず、「現在どうなのか」「これからどう働きたいのか」までつなげることがポイントです。
転職面接で「退職理由をどう説明すればいい?」と迷っている方は、面接で使える退職理由の例文を以下の記事で紹介しています。
休職中の転職活動はバレる?5つの経路を整理
「休職中に転職活動していることが、今の会社や転職先にバレるのでは?」と不安になる方もいるでしょう。
結論からいうと、求人へ応募したり、転職サイトへ登録したり、面接を受けたりしただけで、休職中の転職活動が自動的に現在の会社や転職先へ通知されるわけではありません。
ただし、選考や入社手続き、人づてなどから現在の状況について確認される可能性はあります。
| 経路 | ポイント |
|---|---|
| 転職サイト・求人応募 | 応募しただけで現在の勤務先へ自動通知される仕組みが一般的にあるわけではない |
| 面接 | 現在の勤務状況について質問されることがある |
| リファレンスチェック等 | 企業によっては経歴確認を行う場合がある |
| 源泉徴収票 | 通常、休職期間そのものが直接記載される書類ではない |
| SNS・同僚・知人 | 投稿や人づてで転職活動を知られる可能性がある |
転職サイトへ登録しただけで会社へ通知されるわけではない
転職サイトへ登録したり、求人へ応募したり、面接を受けたりしただけで、その情報が自動的に現在の勤務先へ通知される仕組みが一般的にあるわけではありません。
ただし、会社のパソコンや会社のメールアドレスを転職活動に使用するのは避けた方がよいでしょう。
リファレンスチェック・経歴確認には注意する
企業によっては、採用選考の中で経歴確認やリファレンスチェックを行う場合があります。
ただし、応募先企業が当然のように現在の会社へ自由に連絡するとは限りません。
リファレンスチェックなどについて不安がある場合は、どのような方法で確認するのか、応募先企業へ確認する方法もあります。
源泉徴収票に休職期間がそのまま書かれるわけではない
転職後の年末調整などで、前職の源泉徴収票を提出することがあります。
しかし、源泉徴収票には通常、
「○月○日から○月○日まで休職」
という形で休職期間そのものが直接記載されるものではありません。
そのため、源泉徴収票を提出しただけで必ず休職歴が分かると考える必要はありません。
SNS・同僚経由で知られる可能性もある
制度や書類以上に注意したいのが、人づてです。
たとえば、
- SNSへ面接予定を書き込む
- 同僚へ転職活動について話す
- 共通の知人がいる会社へ応募する
- 勤務先の端末で転職サイトを見る
などから、現在の会社へ伝わる可能性はあります。
今の会社へ転職活動を伝える予定がない場合は、情報管理にも注意しましょう。
休職中であることを隠したら内定取消になる?
休職中に転職活動をしている方が特に不安になりやすいのが、
「休職中であることを言わなかったら、内定取消になるの?」
という点です。
ここは、「自分から休職中だと申告しなかった場合」と「質問されたのに事実と違う回答をした場合」を分けて考える必要があります。
休職歴があるだけで直ちに問題になるとは限らない
過去や現在に休職しているという事実だけで、すべてのケースで直ちに採用上の問題になるとは限りません。
休職理由、休職期間、現在の状態、応募する仕事への影響などによって状況は異なります。
特に、現在は状態が安定しており、入社後の勤務に大きな支障がない場合は、休職した事実だけで判断できる問題ではありません。
「言わなかった」と「嘘をついた」は同じではない
たとえば、応募先から休職について特に質問されていない場合に、自分から詳しく説明しなかったケースと、
「現在も通常どおり勤務していますか?」
と聞かれたにもかかわらず、実際には休職中なのに、
「はい。通常どおり勤務しています。」
と回答したケースでは意味が異なります。
後者は実際の状況と異なる説明をしているため、後から事実関係に食い違いが生じる可能性があります。
覚えておきたいポイント
- 自分からすべての事情を詳しく話さないこと
- 質問されたことに対して虚偽の回答をすること
この2つは同じではありません。
勤務条件に影響する事情は整理しておく
休職理由や現在の状態が、応募する仕事の勤務条件に影響する場合は注意が必要です。
たとえば、
- 夜勤が難しい
- 長時間勤務に制限がある
- 定期的な通院が必要
- 特定の業務に制限がある
- 入社可能日が限られている
などの事情がある場合です。
必要な配慮や勤務条件があるのに、何も確認せず入社してしまうと、入社後に「想定していた働き方と違った」というミスマッチにつながる可能性があります。
休職中の転職面接ではどう伝える?OK例・NG例
休職中の転職活動では、「休職していることそのもの」以上に、どう説明するかが重要です。
面接直前になって慌てないよう、あらかじめ回答を用意しておきましょう。
現在は回復している場合
OK例
「現在も会社には在籍していますが、休職中です。現在は状態も落ち着いており、今後の働き方を改めて考えた結果、転職活動を始めました。勤務開始時期については現職との退職手続きを確認しながら調整したいと考えています。」
休職した経緯だけで終わらず、現在の状態と今後の働き方まで説明しています。
NG例
「会社が最悪で、上司も嫌だったので休職しました。もう戻りたくありません。」
事実であったとしても、前職への不満だけで説明が終わると、転職先には今後どう働きたいのかが伝わりにくくなります。
復職せず転職したい場合
OK例
「現在は休職中ですが、今後のキャリアを考えた結果、現職へ復職するのではなく、新しい環境でこれまでの経験を生かしたいと考え、転職活動をしています。」
「戻りたくない」という否定的な理由だけではなく、転職後にどうしたいかへ話をつなげることがポイントです。
休職理由を詳しく話したくない場合
回答例
「現在は個人的な事情により休職しています。詳細については控えたいのですが、入社後の勤務に支障がないよう必要な調整を進めています。」
ただし、応募先から業務遂行や勤務条件に関係する事項について具体的に確認された場合は、その質問に応じて事実に沿って説明しましょう。
退職日がまだ決まっていない場合
回答例
「現在は在籍したまま休職しています。内定をいただいた場合は現職と退職日を調整する必要があるため、入社日については相談させていただければと思います。」
退職日が決まっていないのに、無理に「来月1日から必ず働けます」と断言する必要はありません。
休職中の転職活動でよくある失敗
休職中の転職活動では、焦りから判断を誤ってしまうことがあります。
休職理由を必要以上に詳しく話してしまう
面接で緊張すると、休職に至った経緯を最初からすべて話してしまう方もいます。
しかし、説明が長くなりすぎると、本来伝えたい転職理由や自分の強みが薄れてしまいます。
休職について説明するときは、次の順番で整理すると分かりやすくなります。
- 現在の在籍状況
- 休職中であること
- 必要な範囲での理由
- 現在の状態
- 転職理由
- 入社後の働き方
「休職していません」と事実と違う説明をする
休職中であることを不利に感じても、明確に質問された内容に対して事実と異なる回答をするのは避けましょう。
採用後に説明との食い違いが分かれば、採用企業との信頼関係に影響する可能性があります。
今の会社へ早すぎる段階で転職活動を伝える
まだ求人を見始めただけで、転職するのか復職するのか決めていない段階もあります。
その時点で現在の会社へ「転職します」と伝えてしまうと、その後転職活動をやめて復職したくなったときに動きにくくなる可能性があります。
転職活動開始と退職意思は分けて考えましょう。
入社可能日を確認せず約束する
休職中でも、現在の会社との雇用関係は続いています。
転職先への入社日を決める前に、現在の会社をいつ退職できるのか確認しておきましょう。
「転職先の入社日から逆算すると、今の会社にはいつ退職を伝えればいい?」と迷う方は、以下の記事も参考にしてください。
法律上、現在の会社との雇用関係が残っている間は別の会社へ絶対に入社できないと一律に決まっているわけではありません。
ただし、2社との雇用関係が重なる場合は、現在の会社の就業規則や副業・兼業のルール、社会保険などの手続きに影響する可能性があります。
特別な事情がなければ、現在の会社の退職日を確定させたうえで、転職先の入社日を調整しておく方がトラブルを避けやすいでしょう。
面接前に、
- 現在の休職期間
- 退職申し出に関する社内ルール
- 必要な退職手続き
- 有給休暇の残日数
などを確認しておくと、入社可能日について答えやすくなります。
体調を考えず内定を優先する
特に体調不良を理由に休職している場合は、「とにかく今の会社を辞めたい」という気持ちから転職を急ぐことがあります。
しかし、内定を取ることだけがゴールではありません。
新しい職場で継続して働ける状態かも考えながら入社時期を決めることが大切です。
傷病手当金を受けながら転職活動しても大丈夫?
体調不良で休職している方の中には、健康保険の傷病手当金を受給している方もいるでしょう。
この場合、
「転職活動をしたら傷病手当金が止まるのでは?」
と心配になるかもしれません。
傷病手当金は、業務外の病気やケガにより、仕事に就くことができない状態であることなど、一定の要件を満たした場合に支給される制度です。
転職活動できることと通常勤務できることは同じとは限らない
求人サイトを見ることや、短時間の面接を受けることができたからといって、直ちに通常勤務できる状態だと判断できるわけではありません。
一方で、転職活動の内容や現在の状態によっては、傷病手当金の支給要件との関係を確認した方がよい場合があります。
重要
「転職活動をした=必ず傷病手当金が打ち切られる」と単純に考えるのではなく、現在の就労可能性や実際の活動内容との関係で考える必要があります。
傷病手当金を受給中に転職活動を行う場合は、自己判断だけで決めず、加入している健康保険の窓口などへ確認すると安心です。
実際に新しい会社で働き始める場合は別
転職活動をすることと、新しい会社へ入社して実際に働き始めることは別です。
入社日が決まった場合は、現在の健康保険や傷病手当金に関する手続きについても確認しておきましょう。
休職から復職せず、そのまま退職して転職できる?
「一度復職してからでないと退職できないのでは?」
と考える方もいます。
しかし、復職して通常勤務を再開してからでなければ退職手続きができない、と全国一律に決まっているわけではありません。
休職中に今後の働き方を考え、そのまま退職を選ぶケースもあります。
転職先の内定だけでは現在の会社を退職したことにはならない
転職先から内定をもらっても、それだけで現在の会社との雇用関係が終了するわけではありません。
退職するときに「離職票や源泉徴収票など、何を受け取ればいい?」と不安な方は、必要な退職書類を以下の記事で確認できます。
退職時の書類は言わないともらえない?必要書類5つと請求方法を解説
現在の会社に対して、必要な退職手続きを進める必要があります。
具体的には、
- 退職意思を伝える
- 退職日を確認する
- 必要な書類を提出する
- 会社から借りている物を返却する
- 退職後に受け取る書類を確認する
といった手続きを進めます。
退職日と転職先の入社日はできるだけ重ならないよう調整する
転職先から入社希望日を提示された場合は、現在の会社をいつ退職できるのか確認してから回答しましょう。
現在の会社の退職日と転職先の入社日が重なること自体が、法律上一律に禁止されているわけではありません。
ただし、2社との雇用関係が重なる場合は、就業規則の副業・兼業規定や社会保険などの手続きに影響する可能性があります。
そのため、特別な事情がなければ、現在の会社の退職日の翌日以降を転職先の入社日として調整すると分かりやすいでしょう。
退職日が確定していないのに、先に入社日だけを約束してしまうと、後から調整が必要になる可能性があります。
有給休暇が残っている場合も確認する
休職前から有給休暇が残っている場合は、退職前にどのように扱うのかも確認しておきましょう。
現在の勤務状況や休職制度との関係もあるため、会社の就業規則や人事担当者などへ確認する方法があります。
休職中の転職活動を進める5ステップ
「何から始めればいいか分からない」という方は、次の順番で整理すると進めやすくなります。
STEP1|就業規則・休職規程を確認する
まず現在の会社のルールを確認します。
- 休職期間
- 休職中の活動に関するルール
- 報告義務
- 副業・兼業の扱い
- 退職手続き
などを確認しておきましょう。
STEP2|現在の状態と就業可能時期を整理する
特に体調不良で休職している場合は、いつ頃から働けそうなのかを整理します。
転職先から入社可能日を聞かれたときに答えられるよう準備しておきましょう。
STEP3|転職先へ伝える内容を決める
面接直前になって慌てないよう、
- 現在休職中であること
- 休職理由をどこまで説明するか
- 現在の状態
- 転職理由
- 入社可能日
を整理します。
STEP4|面接用の回答を準備する
休職について聞かれた場合の回答を、一度文章にしておきましょう。
長く説明するのではなく、30秒〜1分程度で簡潔に伝えられる内容にすると面接でも話しやすくなります。
STEP5|内定後に退職日と入社日を調整する
内定をもらったら、現在の会社との退職手続きを進めます。
内定後、「今の会社に退職を切り出すのが怖い」「どう言えばいいか分からない」という方は、以下の記事で伝え方を詳しく解説しています。
転職先の希望だけで入社日を決めるのではなく、現在の会社をいつ退職できるのか確認しながら調整しましょう。
休職中の転職活動の流れ
会社のルール確認 → 現在の状態を整理 → 転職先への説明を準備 → 面接 → 内定 → 退職日と入社日を調整
休職中の転職活動についてよくある質問
休職中と履歴書に書く必要はありますか?
休職中であることを、すべてのケースで履歴書へ必ず記載しなければならないと一律に考える必要はありません。
ただし、応募先から現在の勤務状況について質問された場合は、事実に沿って回答しましょう。
転職先に休職理由を聞かれたらどうすればいいですか?
必要な範囲で簡潔に説明し、現在の状態や入社後の勤務に影響があるかを整理して伝えましょう。
私生活や病状の詳細まで、自分から必要以上に広げる必要があるとは限りません。
休職していることは転職先にバレますか?
転職活動をしただけで、休職中であることが自動的に転職先へ通知されるわけではありません。
ただし、面接で現在の勤務状況を質問されたり、採用手続きの中で経歴確認が行われたりする場合があります。
今の会社に転職活動を伝えないとダメですか?
転職活動を始めただけで必ず報告しなければならないとは限りません。
ただし、現在の会社の休職規程や就業規則に独自のルールがないか確認しておきましょう。
休職中でも面接を受けて大丈夫ですか?
休職中であることだけを理由に、面接を受けることが全国一律で禁止されているわけではありません。
ただし、療養中の場合は無理をせず、現在の状態を優先しながら進めましょう。
内定後に休職中と伝えても大丈夫ですか?
状況によります。
選考中に現在の勤務状況を明確に質問されていた場合は、事実と違う説明をしないことが重要です。
また、入社日や勤務条件に影響する事情がある場合は、後からトラブルにならないよう適切なタイミングで確認しましょう。
傷病手当金を受けながら転職活動できますか?
転職活動をしたという事実だけで一律に判断できる問題ではありません。
傷病手当金には、仕事に就くことができない状態であることなどの支給要件があります。
受給中に転職活動をする場合は、現在の状態や活動内容について加入している健康保険へ確認すると安心です。
復職せずそのまま退職して転職できますか?
復職してからでなければ退職できないと全国一律に決まっているわけではありません。
退職を決めた場合は、現在の会社の就業規則や雇用契約などを確認し、必要な退職手続きを進めましょう。
まとめ|休職中の転職活動は「誰に・いつ・どこまで伝えるか」が重要
休職中に転職活動を始めると、
「今の会社に言う?」
「転職先にも言う?」
「休職理由まで話す?」
「バレたらどうなる?」
と、さまざまな不安が出てきます。
迷ったときは、次の順番で整理しましょう。
- 今の会社の就業規則・休職規程を確認する
- 現在の状態と就業可能時期を整理する
- 転職先へ伝える内容を決める
- 面接での回答を準備する
- 内定後に退職日と入社日を調整する
特に重要なのは、「自分から言いたくないことをすべて話さないこと」と「質問されたことに対して事実と異なる回答をすること」を混同しないことです。
休職理由や現在の状態は人によって違います。
「休職中なら絶対に全部言うべき」「黙っていれば絶対に問題ない」と極端に考えるのではなく、自分の状況に合わせて判断しましょう。
また、体調不良で休職している場合は、転職を決めることだけを優先するのではなく、新しい職場で継続して働ける状態かも大切です。
今の会社へ復職するか、退職して新しい職場へ進むか迷っている場合は、まず現在の状態と今後の働き方を整理するところから始めてみてください。

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