「退職後すぐに次の会社で働く予定だけど、何かもらえるお金はある?」
「失業保険をもらう前に就職したら、何ももらえないの?」
「早く再就職すると、逆に損するんじゃない?」
退職後すぐに再就職する予定があると、このようなお金の疑問が出てくるのではないでしょうか。
結論からいうと、退職後すぐに就職する場合でも、一定の条件を満たせば「再就職手当」を受け取れる可能性があります。
ただし、単純に「早く次の会社へ入社すればもらえる」という制度ではありません。
たとえば、退職する前から次の会社への内定が決まっていた場合や、雇用保険の受給資格決定後の7日間の待期が終わる前に就職した場合などは、再就職手当の支給要件を満たさないことがあります。
この記事の結論
- 退職後すぐ再就職する人は「再就職手当」を受け取れる可能性がある
- ただし、退職前から内定している場合などは対象外になることがある
- 基本手当の支給残日数が所定給付日数の3分の1以上必要
- 支給残日数によって支給率は60%または70%
- 退職翌日から次の会社で働く場合は、再就職手当を受け取るのは通常難しい
- 再就職手当以外にも、退職金・未払い給与・未払い残業代などを受け取れる可能性がある
この記事では、「結局、自分は何がもらえるのか?」が分かるように、ケース別に整理して解説します。
- 退職後すぐ就職しても、もらえるお金はある?
- 【早見表】あなたは再就職手当をもらえる可能性がある?
- 再就職手当とは?早く再就職した人を支援する制度
- 再就職手当をもらうための8つの主な条件
- 再就職手当はいくらもらえる?
- 退職前から転職先が決まっていたら再就職手当はもらえる?
- 退職翌日から働く場合、再就職手当はもらえる?
- 再就職手当以外に退職後もらえる可能性があるお金
- 再就職手当をもらうまでの流れ
- 再就職手当はいつ振り込まれる?
- 退職後すぐ就職するなら、辞める前に確認しておきたい5つのこと
- 「お金が不安だから辞められない」と感じている人へ
- お金の見通しは立った。でも会社に退職を言えない場合は?
- 退職後すぐ就職するときによくある質問
- まとめ|退職後すぐ就職しても、条件次第でもらえるお金はある
退職後すぐ就職しても、もらえるお金はある?
退職後すぐに次の会社へ就職する場合、まず確認したいのが「再就職手当」です。
再就職手当は、雇用保険の基本手当を受給できる人が、基本手当をすべて受け取る前に早く安定した職業へ就き、一定の条件を満たした場合に支給される手当です。
そのため、
「失業手当を全部もらう前に就職したら、何ももらえない」
とは限りません。
条件を満たして早く再就職すれば、残っている基本手当の日数などをもとに計算された再就職手当を受け取れる可能性があります。
まず確認|退職後にもらえる可能性があるお金一覧
| お金・制度 | 主な対象 |
|---|---|
| 再就職手当 | 失業手当を全部もらう前に再就職し、再就職手当の条件を満たした人 |
| 就業促進定着手当 | 再就職手当を受給し、再就職後の賃金が一定の条件で下がった人 |
| 退職金 | 勤務先に退職金制度があり、支給条件を満たしている人 |
| 未払い給与 | 退職時点でまだ支払われていない給与がある人 |
| 未払い残業代 | これまでの残業代が正しく支払われていない人 |
| 有給休暇分の賃金 | 退職前に年次有給休暇を取得した人 |
この中でも、「退職後すぐ次の会社で働く人」が最初に確認したいのが再就職手当です。
ただし、退職時の状況によっては対象にならないため、まずは自分がどのケースに当てはまるのか確認してみましょう。
【早見表】あなたは再就職手当をもらえる可能性がある?
| あなたの状況 | 再就職手当 | ポイント |
|---|---|---|
| 退職後にハローワークで受給手続きをし、その後に就職先が決まった | 対象になる可能性あり | その他の支給要件も満たす必要あり |
| 7日間の待期満了後に再就職した | 対象になる可能性あり | 支給残日数や就職方法なども確認 |
| 退職前から次の会社への内定が決まっていた | 原則として対象外 | 受給資格決定前から内定していた会社への就職は要件を満たさない |
| ハローワークで受給手続きをする前に再就職した | 原則として受給できない | 基本手当の受給手続きをしていない場合、再就職手当も受給できない |
| 7日間の待期中に就職した | 原則として対象外 | 待期満了後の就職が要件 |
| 基本手当の支給残日数が所定給付日数の3分の1未満 | 対象外 | 3分の1以上残っていることが必要 |
特に注意したいのは「退職後すぐ働く=再就職手当がもらえる」わけではないことです。
重要なのは、退職から再就職までの日数だけではありません。
- ハローワークで受給資格決定を受けているか
- 7日間の待期が終わっているか
- いつ内定をもらったのか
- 基本手当の支給残日数が何日あるか
- 再就職先が支給要件を満たしているか
などを総合的に確認する必要があります。
再就職手当とは?早く再就職した人を支援する制度
再就職手当は、基本手当の受給資格がある人が、基本手当の支給日数を一定以上残して早期に安定した職業へ就いた場合に支給される雇用保険の給付です。
分かりやすくいえば、
「失業給付を最後までもらう前に仕事が決まった人を支援する制度」
と考えるとよいでしょう。
ここで誤解しやすいのが、再就職手当は「基本手当を満額もらったあとに追加でもらえるボーナス」ではないことです。
基本手当の支給日数を一定以上残して再就職することが、再就職手当の重要な条件になります。
基本手当を全部もらってから就職した方が得とは限らない
「基本手当をできるだけ長く受け取ってから就職した方がお得なのでは?」と思う方もいるかもしれません。
しかし、早く再就職すれば新しい会社から給与を受け取りながら、条件を満たせば再就職手当を受け取れる可能性があります。
そのため、「基本手当を最後までもらう=必ず一番得」とは限りません。
ただし、再就職手当には複数の支給要件があります。
次に、特に重要な8つの条件を確認していきましょう。
再就職手当をもらうための8つの主な条件
再就職手当は、単純に「退職後早く働いた」というだけでは受給できません。
主な支給要件は次の8つです。
- 基本手当の支給残日数が所定給付日数の3分の1以上ある
- 1年を超えて勤務することが確実と認められる
- 7日間の待期が終わったあとに就職している
- 給付制限を受ける場合、待期満了後1か月間の就職方法について条件を満たしている
- 離職前の会社や密接な関係にある会社への再就職ではない
- 就職日前3年以内の就職について、再就職手当または常用就職支度手当を受けていない
- 受給資格決定前から内定していた会社への就職ではない
- 原則として雇用保険の被保険者となる条件で働く
一つずつ見ていきます。
①基本手当の支給残日数が所定給付日数の3分の1以上ある
再就職手当を受け取るには、就職日の前日までの失業認定を受けたあとの基本手当の支給残日数が、所定給付日数の3分の1以上残っている必要があります。
たとえば所定給付日数が90日の場合、原則として30日以上の支給残日数が必要です。
| 所定給付日数 | 必要な支給残日数の目安 |
|---|---|
| 90日 | 30日以上 |
| 120日 | 40日以上 |
| 150日 | 50日以上 |
また、支給残日数が多く残っているほど、再就職手当の支給率も高くなる仕組みです。
②1年を超えて働くことが確実と認められる
再就職手当は、一時的な短期就労ではなく、安定した再就職を支援する制度です。
そのため、1年を超えて引き続き勤務することが確実と認められることが必要になります。
正社員だけが対象というわけではありません。
契約社員やパートなどでも、契約更新の見込みなどを含めて1年を超えて勤務することが確実と認められれば、対象になる可能性があります。
契約期間や更新条件によって判断が変わる場合があるため、判断に迷う場合はハローワークへ確認しましょう。
③7日間の待期が終わってから就職する
雇用保険の基本手当では、受給資格決定後に原則として7日間の「待期」があります。
再就職手当についても、この待期が満了したあとに就職することが支給要件です。
つまり、
退職
↓
ハローワークで受給手続き
↓
7日間の待期
↓
再就職
という流れが重要になります。
退職後すぐにハローワークで手続きをしても、待期が終了する前に就職すると、この要件を満たしません。
「早く働けば働くほど再就職手当をもらいやすい」という制度ではありません。
特に退職翌日や数日後から次の会社へ入社する予定の方は注意してください。
④給付制限がある場合は、待期満了後1か月間の就職方法にも注意
正当な理由のない自己都合退職などで給付制限を受ける場合は、再就職方法にも注意が必要です。
待期満了後1か月間に再就職する場合は、ハローワークまたは許可・届出のある職業紹介事業者の紹介による就職であることが支給要件の一つになります。
この期間中に求人サイトなどから自分で直接応募して就職した場合は、その他の条件を満たしていても、再就職手当を受け取れない可能性があります。
自己都合退職の給付制限
2025年4月1日以降の退職について、正当な理由のない自己都合退職の給付制限は原則1か月です。
ただし、一定の場合には3か月の給付制限となることがあります。
⑤前の会社や密接な関係にある会社への再就職ではない
退職した会社に再び雇用された場合は、再就職手当の対象にはなりません。
また、会社名が違えば必ず問題ないわけでもありません。
資本・資金・人事・取引などから見て、離職前の会社と密接な関係にある会社へ再就職した場合も、対象外になる可能性があります。
⑥過去3年以内に再就職手当などを受けていない
就職日前3年以内の就職について、再就職手当または常用就職支度手当を受けていないことも支給要件の一つです。
過去に再就職手当を受け取った経験がある方は、いつ受給したのか確認しておきましょう。
⑦受給資格決定前から内定していた会社ではない
今回の記事で最も注意してほしい条件の一つです。
ハローワークで受給資格決定を受ける前から採用が内定していた会社へ就職する場合は、再就職手当の支給要件を満たしません。
たとえば、
- 在職中に転職活動を始める
- 次の会社から内定をもらう
- 現在の会社を退職する
- 数日後に新しい会社へ入社する
という一般的な転職パターンでは、「退職後すぐ就職したから再就職手当がもらえる」わけではありません。
ここが重要です
再就職手当は「何日間無職だったか」だけで判断される制度ではありません。
いつ受給資格決定を受けたのか、いつ内定したのかも重要です。
⑧原則として雇用保険に加入する条件で働く
再就職先では、原則として雇用保険の被保険者となる条件で働く必要があります。
そのため、正社員だけが対象とは限りません。
契約社員・パート・アルバイトなどでも、雇用条件や契約期間などによって対象になる可能性があります。
ただし、個別の働き方によって判断が異なるため、自分が対象になるか分からない場合はハローワークへ確認してください。
再就職手当はいくらもらえる?
「自分が対象になる可能性があるのは分かった。でも、結局いくらもらえるの?」
ここが一番気になる方も多いでしょう。
再就職手当の金額は、主に次の3つによって決まります。
- 基本手当日額
- 基本手当の支給残日数
- 再就職時点の支給率
支給残日数によって、支給率は60%または70%になります。
支給残日数が所定給付日数の3分の2以上ある場合
基本手当の支給残日数が所定給付日数の3分の2以上残っている場合、支給率は70%です。
計算式
基本手当日額 × 支給残日数 × 70%
支給残日数が所定給付日数の3分の1以上ある場合
基本手当の支給残日数が、所定給付日数の3分の1以上・3分の2未満の場合、支給率は60%です。
計算式
基本手当日額 × 支給残日数 × 60%
なお、再就職手当の計算に使われる基本手当日額には上限があります。
上限額は改定されるため、実際に申請するときは最新の情報をハローワークなどで確認してください。
再就職手当を具体例で計算してみよう
たとえば、次のケースで考えてみます。
- 基本手当日額:5,000円
- 所定給付日数:90日
- 再就職時の支給残日数:70日
70日は90日の3分の2以上残っているため、支給率は70%です。
5,000円 × 70日 × 70% = 245,000円
この例では、再就職手当は24万5,000円になります。
ただし、これは分かりやすくするための一例です。
実際の支給額は、基本手当日額・支給残日数・基本手当日額の上限などによって変わります。
覚えておきたいポイント
基本的には、早く再就職するほど基本手当の支給残日数が多く残りやすいため、再就職手当の金額も大きくなりやすい仕組みです。
ただし、先ほど紹介した支給要件をすべて満たしていることが前提です。
退職前から転職先が決まっていたら再就職手当はもらえる?
「今の会社を辞める前に、すでに次の会社から内定をもらっている」
このケースでは、再就職手当について特に注意が必要です。
受給資格決定前から採用が内定していた会社へ就職する場合は、再就職手当の支給要件を満たしません。
たとえば、
- 在職中に転職活動を始める
- 次の会社から内定をもらう
- 現在の会社を退職する
- その後ハローワークで手続きをする
- 内定済みの会社へ入社する
という流れでは、原則として再就職手当の対象にはなりません。
「退職後すぐ就職したかどうか」だけでは判断されません。
重要なのは、ハローワークで受給資格決定を受ける前から内定していた会社かどうかです。
「退職後すぐ就職」と「退職前から内定済み」は別物
ここは非常に混同されやすいポイントです。
再就職手当では、単純に
「退職してから次の会社へ入社するまで何日空いたか」
だけで判断されるわけではありません。
確認すべきなのは、
- 基本手当の受給資格があるか
- ハローワークで受給資格決定を受けているか
- 7日間の待期が終わっているか
- いつ内定したのか
- 基本手当の支給残日数がどれくらいあるか
といった点です。
「1週間以内に再就職したから対象」「1か月空いたから対象」といった単純な判断はできません。
退職翌日から働く場合、再就職手当はもらえる?
「金曜日に退職して、翌週月曜日から新しい会社で働く」
このように、ほとんど失業期間を作らずに転職する方もいるでしょう。
この場合、再就職手当は通常、対象になりにくいと考えた方がよいでしょう。
なぜなら、再就職手当には、ハローワークで受給資格決定を受けたあとに原則7日間の待期を満了してから就職することなどの条件があるためです。
さらに、退職前から次の会社への内定が決まっている場合は、その点でも支給要件を満たしません。
退職翌日・翌営業日から働く人へ
再就職手当を前提にして資金計画を立てるのは避けた方が安全です。
ただし、再就職手当以外にも、退職時の状況や会社の制度によって受け取れるお金がある可能性があります。
再就職手当以外に退職後もらえる可能性があるお金
退職後にもらえる可能性があるお金は、再就職手当だけではありません。
状況によっては、次のようなお金も確認しておきたいところです。
- 退職金
- 未払い給与
- 未払い残業代
- 退職前に取得した有給休暇分の賃金
- 就業促進定着手当
退職金
勤務先に退職金制度がある場合は、退職後すぐに次の会社へ就職しても、会社の規定に基づいて退職金を受け取れる可能性があります。
ただし、すべての会社に退職金制度があるわけではありません。
また、
- 勤続年数
- 退職理由
- 雇用形態
- 会社の退職金規程
などによって支給条件が異なる場合があります。
就業規則や退職金規程を確認しておきましょう。
未払い給与
退職したからといって、すでに働いた分の給与を受け取れなくなるわけではありません。
給与の締め日と支払日の関係によっては、退職後に最後の給与が振り込まれることがあります。
これは特別な給付金ではなく、すでに働いた分の賃金です。
退職後に振込があった場合は、給与明細も確認しておきましょう。
未払い残業代
これまで働いた分の残業代が正しく支払われていない場合は、退職後でも請求できる可能性があります。
たとえば、
- サービス残業が続いていた
- タイムカードと給与明細の残業時間が合わない
- 固定残業代を超えて働いたのに追加分が支払われていない
といった場合は、一度確認してみましょう。
未払い残業代は請求できる期間なども関係するため、具体的な状況によっては労働基準監督署や専門家への相談も検討してください。
退職前に取得した有給休暇分の賃金
退職日までに年次有給休暇を取得した場合、その有給休暇については通常どおり賃金が支払われます。
たとえば、
最終出社日
↓
残っている有給休暇を消化
↓
正式な退職日
という形にすることも可能です。
一方で、退職後に残った有給休暇について、会社が必ず買い取らなければならないわけではありません。
会社独自の制度として買い取りを行う場合はありますが、法律上当然に買い取ってもらえる制度ではない点に注意してください。
再就職後に給料が下がったら「就業促進定着手当」も確認
再就職手当を受給した人は、その後の状況によって「就業促進定着手当」を受け取れる可能性があります。
主に、
- 再就職手当を受給している
- 再就職先に引き続き6か月以上雇用されている
- 再就職後6か月間の賃金の日額が、離職前の賃金日額より低い
といった条件を満たす人が対象になります。
つまり、
「早く再就職できたけれど、前の会社より給料が下がった」
という場合に確認しておきたい制度です。
再就職後も給与明細などは保管しておきましょう。
再就職手当をもらうまでの流れ
再就職手当は、再就職しただけで自動的にもらえるものではありません。
基本的には、次の流れで手続きを進めます。
- 会社を退職する
- 離職票などを受け取る
- ハローワークで求職申込みと基本手当の受給手続きをする
- 受給資格決定を受ける
- 7日間の待期を経る
- 再就職する
- 再就職手当を申請する
①会社を退職する
まずは勤務先を退職します。
ここで注意したいのが、最終出社日と正式な退職日は同じとは限らないことです。
退職前に有給休暇を消化する場合は、有給消化期間中も会社に在籍しています。
そのため、正式な退職日は有給消化終了後になります。
②離職票などを受け取る
雇用保険の基本手当の手続きでは、通常、離職票などの書類が必要になります。
離職票が届いたら、記載内容に間違いがないか確認してください。
特に離職理由は、基本手当の取り扱いに関係する場合があります。
実際の退職理由と異なる内容になっていないか確認しておきましょう。
離職票以外にも、退職後の手続きで必要になる書類があります。「何を受け取ればいいの?」という方は、こちらも確認しておきましょう。
③ハローワークで求職申込みと受給手続きをする
離職票などの必要書類を用意して、住所地を管轄するハローワークで求職申込みと基本手当の受給手続きを行います。
「どうせすぐ次の会社で働くから、失業保険の手続きはしなくていい」と考えてしまうと、再就職手当を受けられなくなる場合があります。
再就職手当を考えているなら、就職が決まる前の受給手続きが重要です。
④7日間の待期を経る
受給資格決定を受けたあと、原則として7日間の待期があります。
この待期が終わる前に就職した場合は、再就職手当の支給要件を満たしません。
⑤待期満了後に再就職する
待期満了後に再就職し、その他の支給要件も満たしていれば、再就職手当の対象になる可能性があります。
なお、自己都合退職などで給付制限を受ける場合は、待期満了後1か月間の就職方法にも条件があるため注意してください。
⑥再就職手当を申請する
再就職手当は、自動的に振り込まれるものではありません。
原則として申請が必要です。
再就職後は仕事が忙しくなりやすいため、「あとでやろう」と後回しにせず、早めにハローワークへ確認しましょう。
再就職手当はいつ振り込まれる?
再就職手当は、申請したその日に振り込まれるお金ではありません。
申請後、ハローワークが、
- 申請内容
- 再就職先の雇用状況
- 支給要件を満たしているか
などを確認して審査します。
そのため、申請から振込まで一定の期間がかかります。
再就職手当は「退職直後の生活費」としてすぐ使えるお金ではありません。
資金計画に入れる場合でも、実際に支給されるまでは余裕を持っておきましょう。
退職後すぐ就職するなら、辞める前に確認しておきたい5つのこと
退職してから「知らなかった」と後悔しないためにも、できれば退職前から次の5つを確認しておきましょう。
- 会社に退職金制度があるか
- 有給休暇が何日残っているか
- 雇用保険の加入期間
- 次の会社の入社予定日
- 退職後に必要になるお金
会社に退職金制度があるか
退職金制度がある場合は、支給条件や支給時期を確認しておきましょう。
勤続年数などによって対象外になることもあります。
有給休暇が何日残っているか
退職前に有給休暇を消化できれば、給与を受け取りながら次の仕事への準備を進められる場合があります。
退職後に「有給がたくさん残っていた」と気づいても、原則として退職によって年次有給休暇を取得する権利は消滅します。
退職を決めたら、早めに残日数を確認しておきましょう。
有給が残っている場合は、「全部消化した方がいいのか、それとも買い取ってもらえるのか」も気になるところです。
雇用保険の加入期間
基本手当を受給するには、原則として離職日以前2年間に被保険者期間が通算12か月以上あることなど、一定の受給資格が必要です。
倒産・解雇など一定の離職理由の場合は、要件が異なることがあります。
次の会社の入社予定日
再就職手当を考える場合、入社予定日は重要です。
7日間の待期や内定時期との関係によって、対象になるかどうかが変わるためです。
「できるだけ早く働きたい」という気持ちだけで入社日を決めるのではなく、制度との関係も確認しておきましょう。
次の会社の入社日を考えるときは、現在の会社をいつ退職するのかも重要です。
退職後に必要になるお金
再就職手当は、申請後すぐ受け取れるわけではありません。
退職から再就職まで期間が空く場合は、
- 家賃
- 食費
- 社会保険料
- 住民税
- その他の生活費
などを確認しておきましょう。
再就職手当の支給を前提にせず、当面必要になるお金を把握しておく方が安全です。
「お金が不安だから辞められない」と感じている人へ
仕事を辞めたいと思っていても、
- 次の仕事が決まらなかったらどうしよう
- 収入がなくなるのが怖い
- 貯金が減るのが不安
- 家族がいるから簡単には辞められない
と、お金の不安から退職を我慢している方もいるでしょう。
勢いだけで仕事を辞める必要はありません。
一方で、退職後のお金は「失業保険がもらえるかどうか」だけで決まるわけでもありません。
退職前に、
- 有給休暇
- 退職金
- 基本手当
- 再就職手当
- 次の会社の給与
- 現在の貯金
を整理すれば、退職後の見通しは立てやすくなります。
「辞めたいけれど、お金が怖い」という場合こそ、感情だけで判断せず、一度数字にして整理してみましょう。
「まだ次の仕事が決まっていないから、今の会社を辞めていいのか不安」という方は、先に辞めるメリット・デメリットも確認しておきましょう。
お金の見通しは立った。でも会社に退職を言えない場合は?
退職後のお金について調べている方の中には、
「お金の準備はできそう。でも、上司に退職を伝えるのが怖い」
という方もいるかもしれません。
自分で退職を伝えられるのであれば、まずは通常の退職手続きを進めれば問題ありません。
しかし、
- 上司が怖くて退職を言い出せない
- 何度伝えても強く引き止められる
- 職場へ行くこと自体がつらい
- 会社と直接やり取りするのが限界
「辞めたいのに、どうしても自分から退職を言えない」という方は、まず通常の退職方法と伝え方を確認してみてください。
という状況なら、退職代行を選択肢の一つとして検討する方法もあります。
ただし、退職代行サービスによって、料金・運営元・対応できる範囲は異なります。
「とにかく早く辞めたい」という気持ちだけで選ばず、複数サービスを比較してから判断することが大切です。
退職代行を検討している方へ
料金だけでなく、運営元や対応範囲まで比較したうえで、自分に合うサービスを選びましょう。
退職後すぐ就職するときによくある質問
退職後すぐ働いたら失業保険はもらえない?
基本手当は、就職する意思と能力があり、求職活動をしているにもかかわらず職業に就いていない「失業の状態」にあることなどが受給の前提です。
再就職して失業状態ではなくなれば、その再就職後について基本手当を受け続けることはできません。
ただし、一定の支給要件を満たせば再就職手当を受け取れる可能性があります。
退職翌日から次の会社で働いても再就職手当はもらえる?
再就職手当には、受給資格決定後の7日間の待期が満了したあとに就職することなどの要件があります。
そのため、退職翌日から次の会社で働く場合は、通常この要件を満たすのが難しいと考えられます。
退職前から転職先が決まっていても再就職手当はもらえる?
受給資格決定前から採用が内定していた会社へ就職する場合は、再就職手当の支給要件を満たしません。
在職中にすでに次の会社から内定を得ている場合は注意してください。
再就職手当はいくらもらえる?
基本手当の支給残日数が所定給付日数の3分の2以上なら、原則として次の計算式になります。
基本手当日額 × 支給残日数 × 70%
支給残日数が3分の1以上・3分の2未満なら、
基本手当日額 × 支給残日数 × 60%
です。
ただし、再就職手当の計算に使われる基本手当日額には上限があります。
再就職手当は自動でもらえる?
いいえ。
原則として申請が必要です。
再就職しただけで自動的に振り込まれるわけではありません。
正社員でなくても再就職手当はもらえる?
正社員でなければ絶対に対象外という制度ではありません。
契約社員やパートなどでも、原則として雇用保険の被保険者となる条件で働き、1年を超えて勤務することが確実と認められることなど、その他の支給要件を満たせば対象になる可能性があります。
再就職後に給料が下がった場合、何かもらえる?
再就職手当を受給し、その再就職先で一定期間引き続き雇用され、再就職後の賃金が離職前より低下した場合などには、就業促進定着手当を受け取れる可能性があります。
再就職後も給与明細などを保管しておきましょう。
まとめ|退職後すぐ就職しても、条件次第でもらえるお金はある
退職後すぐに次の会社へ就職する場合でも、一定の条件を満たせば再就職手当を受け取れる可能性があります。
最後に、重要なポイントを整理します。
- 退職後すぐ再就職する人は再就職手当の対象になる可能性がある
- 基本手当の支給残日数が所定給付日数の3分の1以上必要
- 7日間の待期満了後に就職する必要がある
- 受給資格決定前から内定していた会社への就職は対象外
- 自己都合退職などでは、待期満了後1か月間の就職方法にも注意が必要
- 支給残日数によって支給率は60%または70%
- 再就職手当は自動ではなく申請が必要
- 退職金・未払い給与・未払い残業代なども確認しておく
- 再就職後に賃金が下がった場合は就業促進定着手当も確認する
特に注意したいのは、
「退職後すぐ働けば、必ず再就職手当がもらえる」わけではない
という点です。
退職前から内定していた場合や、7日間の待期が終わる前に就職した場合などは、支給要件を満たさないことがあります。
「自分はすぐ転職するから雇用保険は関係ない」と決めつけず、退職日・受給手続き・内定日・入社日の関係を整理しておきましょう。
そして、お金の見通しは立ったものの、「会社に退職を伝えることだけがどうしてもできない」という場合は、無理に一人で抱え込まず、退職方法そのものを比較してみるのも一つの方法です。

コメント